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外壁通気構法で求められる住宅品質vol.6「優良ビルダーがやっている防水シートの貼り方」

住宅事情 2020.01.20

外壁通気構法で求められる住宅品質vol.6「優良ビルダーがやっている防水シートの貼り方」

軒裏の張り上げ

過去のコラムでも紹介させていただきましたが、防水シートの張り上げ高さに関する事例です。
優良ビルダーでは、軒裏換気孔から吹き込んだ雨が躯体内に浸入するリスクを下げるため、軒裏より上まで防水シートを張り上げる設計・施工を行っています。

○優良事例

 

防水シートの張り上げ高さが軒より下に位置する場合、構造材や耐力面材が濡れることや防水シートの裏に水が浸入することがあります。

×不備事例

 

防水シートの重ね

防水シートの通常のジョイントで、上下左右の重ね巾が確保できている現場であっても、次のようなところでは、重ね巾の不足を見落としているケースがあります。

<梁と壁の取り合い>
防水シートを壁に張る際に障害となるのが梁です。
梁と壁との取り合い部分で防水シートを一度カットしてから張りすすめていくのですが、
ここのジョイント部分で防水シートの重ねが不足を見落としているケースが意外と多く見受けられます。

×不備事例

 

<妻壁部の斜め張り>
屋根勾配に合わせて斜めに張った防水シート(下図のA)と水平に張った防水シートの取り合いで上下左右の重ね巾が不足している事例です。
複雑に重なり合っているため、重ねが正しくとれているか解らなくなってしまうことが原因です。

×不備事例 Aの防水シートの上下左右の重ねが不足

ここで考え方のコツ!

このような場合は、上下の重ねがとれているBとCは「一枚もの」の防水シートとして考えると斜め張りしたAとの重ねの不足がわかりやすくなります!

防水シートの穴

防水シートを留め付けるタッカー部分で発生した穴を放置しているケースを良く見かけます。小さな穴であっても漏水につながるケースがあるので見極めが大切です。
原因としてはタッカーの留め付け方や防水シートの張り方が悪いことで起きる人為的なものや、防水シートが強風でバタつくなど天候によるものなどが挙げられます。
又、類似の事例として、通気胴縁の位置を間違えたときや養生シートの留め付けを外したときの釘の穴などが放置されていることがあります。

×不備事例 タッカーの穴

×不備事例 ビス・釘穴

防水工事に対して慎重に施工している優良ビルダーの中には、タッカーの上に防水テープを張ることを標準施工としていたり、
下記の写真のようにタッカーを使わずに防水シートを張る等の方法をとっているところもあります。

○優良事例

 

 

住宅品質向上のリーディングカンパニー
株式会社NEXT STAGE

住宅会社の自社品質基準の構築や、建築現場での第三者監査など「住宅品質の安定と向上を具現化する」ためのコンサルティング事業を展開。

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