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外壁通気構法で求められる住宅品質vol.8「是正指摘が多い!配管まわりの防水処理」

住宅事情 2020.03.16

外壁通気構法で求められる住宅品質vol.8「是正指摘が多い!配管まわりの防水処理」

換気扇のダクトや電気の配線、エアコンの配管など、外壁で設備配管の貫通する部分はいくつもあげられます。これらの設備配管・配線は防水シート貫通部分で防水テープ等を用いた防水処理が必要です。 数年前に比べ、施工が楽であり、施工精度も高く、きれいに仕上がることから防水役物部材を利用する現場が多くなってきました。それに伴い、防水処理の不備の数はやや減少傾向にありましたが、それでいても貫通部分は是正指摘の多い部分です。

 

防水テープの貼り方

防水テープの貼り方の基本は、配管廻りに隙間をつくらない、防水シートと防水テープをしっかり密着させる、水を受けないように下から上にテープを貼り重ねることです。それができていない現場は多くあります。

×不備事例

下から順に上へとテープを貼っているが、施工が粗く隙間が生じている不備事例です。漏水させないためには、フレキシブルダクトを延ばしてテープを貼る事がコツです。テープ貼りが上手くいかない場合は、防水役物部材を使うことも考えた方が良いでしょう。

こちらのページにフレキシブルダクトの防水実証実験の情報が掲載されています。→漏水リスクの高いフレキダクトに 最適な雨仕舞とは?

 

×不備事例

テープの貼り順を間違えている不備事例です。雨水がテープ内部に浸入して行く恐れがあります。 ①→②→③→④の順番に貼られていますが、本来は④→③→②→①の順で貼らなければいけません。

 

×不備事例

テープの貼り順を間違え、かつ角出しになっている不備事例です。貼り順が違うと水を受け、内側に浸入する恐れがあります。左右の②のテープの上端を隠すように上辺の①のテープを一番最後に貼るのが正しい施工方法になります。

 

×不備事例 

通気胴縁の上から防水テープを貼っている不備事例です。防水シートと防水テープが密着していないため胴縁と防水シートの間に水が浸入する恐れがあります。乾燥や熱の影響により胴縁が変形し隙間が生じる恐れもあります。

 

×不備事例

管を束ねて防水処理をしている不備事例です。管と管の間に隙間が生じています。

 

○優良事例

管を束ねずに、離して取り付けている優良事例。管をまとめていないため隙間が生じていません。

防水役物部材を利用している優良事例です。

→防水役物 配管用の商品詳細を見る

 

×不備事例

コーキングを使って防水処理している不備事例です。瑕疵担保責任保険では、防水シート貫通部にコーキングを使った防水処理することは認められていません。

 

 

 

住宅品質向上のリーディングカンパニー
株式会社NEXT STAGE

住宅会社の自社品質基準の構築や、建築現場での第三者監査など「住宅品質の安定と向上を具現化する」ためのコンサルティング事業を展開。

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