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外壁通気構法で求められる住宅品質vol.4 「外壁通気構法で注意したい施工のポイント2」

住宅事情 2019.11.18

外壁通気構法で求められる住宅品質vol.4 「外壁通気構法で注意したい施工のポイント2」

「外壁通気構法で注意したい施工のポイント1」の続きとなります。外壁通気構法を考える上で押さえるべき3つのポイント
1.空気の入口を確保 2.空気の流れる道の確保(通気層)3.空気の出口の確保 の内、「3.空気の出口の確保」について不備事例と優良事例をご紹介させていただきます。

 

×3.空気の出口の確保 に関わる不備事例 【空気の出口を計画していない】

2階壁通気層上に出口を計画していない不備事例です。軒天仕上げ材が通気を遮る納めとなっているため、軒天・小屋裏へは空気が流れません。その後の工事においても外装材仕上げ材と軒天の間に直接出口を設ける措置もとられていませんでした。

 

×3.空気の出口の確保 に関わる不備事例 【透湿防水シートで通気が遮られている】

透湿防水シートの上部の留め付けが不完全なため透湿防水シートが捲れ、通気層を塞いでいる施工の不備事例です。透湿防水シートの上部をテープで固定することで対処することができます。

 

×3.空気の出口の確保 に関わる不備事例 【テープで通気が遮られている】

通気層の上部の出口をテープで塞いでしまった施工の不備事例です。透湿防水シートの捲れ防止のために張ったのですが、職人さんがテープ張りの目的や通気層原理を正しく理解していなかったためこのような施工になってしまいました。

 

3.空気の出口の確保 に関わる優良事例 【透湿防水シートの上部のテープ張り】

透湿防水シートの上部をテープで固定し、捲れを防止している優良事例です。テープ張りは、軒天等から雨水の侵入を透湿防水シート裏に入り込まないようにする目的も兼ねています。

 

×3.空気の出口の確保 に関わる不備事例 【発泡系断熱材で通気が遮られている】

発泡系断熱材を過剰に吹き過ぎたため、通気層に漏れ出し、塞いでしまった施工の不備事例です。外装下地工事の段階で断熱材工程が終了したため発見することができましたが、外装仕上げ工事を完了した後だった場合は、建物に不具合が生じ問題が起きるまで分からなかった恐れがあります。通気層の施工をしっかりしていても、他の工事が原因でこのような事故が発生することがあります。

 

×3.空気の出口の確保 に関わる不備事例 【天井裏からの通気出口がない】

セットバックしている1階壁の通気を天井裏へと繋げているところまでは問題ないのですが、天井裏から空気を出す計画していない設計の不備事例です。天井裏から2階壁通気層へ通気するための出口を設ける措置が必要です。

 

 

記事提供:

住宅品質向上のリーディングカンパニー
株式会社NEXT STAGE

住宅会社の自社品質基準の構築や、建築現場での第三者監査など「住宅品質の安定と向上を具現化する」ためのコンサルティング事業を展開。

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